Pちゃんちゃんの小言

日々思うことについて、徒然なるままに綴っていきます。

マンション大規模修繕って、めんどくさい

Pちゃんです。

 

僕は、とある大手デベロッパーの分譲マンションの理事長をやっています。

昨年の3月で任期満了で退任のはずだったんですが・・・。

次の理事の方々に泣きつかれてしまい、やむなく、もう1期(2年)、理事長を延長することになってしまいました。

 

なぜ、泣きつかれてしまったのかというと、

次の理事の方々は、大規模修繕の担当理事になってしまうからなんです。

これまでマンションの運営に携わってない方々に突然、マンションの大規模修繕をしろと言われても、ほぼ無理ゲーです。

一応、大規模修繕の流れやマンションの課題は把握していたので、僕に泣きつくしかなかったようです。

 

大規模修繕って、だいたい新築から10年を目安に行うそうです。

10年も経過すると、外壁や屋上防水シート剝がれなど、主に外部の劣化が目立ってくるんです。最近は、建築技術の進歩があるので、10年を過ぎても問題ないようですが、国土交通省では、遅くとも15年目には一度、大規模修繕をしましょうって通知を出しているみたいです。

 

うちのマンションの場合、10年目近くから大規模修繕の計画は持ち上げっていましたが、歴代の理事では決められず、ずっと先送りにしていたようです。

おそらく、自分の代でやると面倒くさいので、次の理事に先送りをして、その次の理事も先送りをしてという感じで、ずっと投げ続けてきたようです。

 

劣化が目立ってきたし、年数的にこれ以上、先送りは出来ないので、僕の代で大規模修繕を実行するように動いていくことにしました。

幸いなことに、他の理事は協力的で穏やかな方々で助かりました。

 

マンションの大規模修繕の最大の課題は、業者の選定です。

どの業者にいくらでお願いをするのか、理事会が決めなくてはならないんですが、これが一番の課題です。

だって、素人だし、いくらかかるかなんて分かりませんからね。

 

だいたい、マンションを作った会社(施工会社)と管理をしている会社は同じ企業グループなので、最初はそこから提案を受けます。

提案を受けても、それが高いか安いか分からない。

考えるのが面倒くさいヒトは、この段階で決定するかもしれません。

また多くのヒトは、マンションの大規模修繕なんて、相場が分からないし、業者の選定にしても、そんなツテもコネもない。

また管理会社は、業者を探してはくれないので、理事で探せと言ってくる。

(まあ、管理会社と施工会社はグルなので、じぶんとこで大規模修繕をやらせたいから、探すわけない)

僕は不動産会社の知人がいたので、相談したところ、最低でも3社の相見積もりを取った方がいいと言われ、業者を紹介してもらいました。

施工会社を含めて、3社の相見積もりを取りました。

そのうちの1社の見積もりが、かなり高いのと、有資格者が確保できないので、工事が1年遅れるというため、除外し、残りの2社のどちらかにすることにしました。

 

この2社、大規模修繕専門業者A社とうちのマンションの施工会社です。

最初はA社がかなり安い金額を提示していたので、こっちに決めようと思いました。しかし施工会社から、「もうワンチャンください。」と泣きつかれて、金額を下げてきたので、かなり拮抗してしまい、困ってしまいました。

 

そこで、2社の業者を呼んで、住民説明会を開くことにしました。

業者の選定をするのに、住民の意向も聞いて業者の選定をしますよという名目もあり、且つ、大規模修繕をするにあたっては、住民説明会を開かないと理事会の独断で選定をしたと誤解される恐れもあり、開催をしました。

 

住民説明会の参加者は、全世帯の約1/3程度。ぶっちゃけ、ほとんどの世帯が無関心です。一部の熱狂的な(笑)方々が、参加してきます。

説明会の流れは、

・A社の説明と質疑応答

・施工会社の説明と質疑応答

業界の暗黙のルールとして、業者同士はお互いのプレゼンは見ない、プレゼンが終わったら、さっさと帰るというルールが存在するらしく、その通りに進めました。

時間は2時間を予定していましたが、予想通り、一部の熱狂的な方々が、どうでもいい質問をしまくり、時間をオーバーしてしまいました。

 

説明会終了後、施工会社の担当者が僕に近寄ってきて、

施工会社の担当者「理事長、少しお話をよろしいでしょうか?。」

僕  「なに?。」

施工会社の担当者「見積もりの金額を○○○○円に下げますので、我が社に決めて頂けないでしょうか?。」

僕  「ちょ、待てよ。他の理事にも相談したいし、A社にもチャンスやんないと不公平でしょ。」

施工会社の担当者「分かりました。」

この時点で施工会社の方がA社より100万くらい安い金額でした。

 

その後、他の理事に報告し、A社にも価格交渉をしました。A社は、これ以上の値下げはしないとの回答だったので、他の理事とも相談し、施工会社に決めました。

最初の見積もり金額より、数千万円の値下げとなりました。

もしかしたら、施工会社は大手デベロッパーなので、A社と談合していたのかもしれませんね。

後日、一部の住民から、僕が談合しているんじゃないかと噂話している輩がいたそうですが、直接、言われてないので、スルーです。

 

という感じで、今度の総会で大規模修繕工事の業者の選定を提案することになりました。総会の可決を経て、修繕工事がスタートになります。

 

今回のことで学んだことは、

・マンションの大規模修繕は、最低でも3社は見積もりを取る

これに尽きる。

 

ありがとうございました。